築地でええじゃないか! かわら版

築地市場が豊洲に移転して5年。卸売市場が支える消費者と商店街を守るため、東京都とゼネコンの再開発事業の動向をウォッチ。

The Guardian wrote about Tsukiji Relocation. ザ・ガーディアン紙が築地移転問題を取り上げました。

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築地を訪れたみなさん、今日も築地では多くの訪日観光客の方たちが楽しんでいる姿をごらんになったと思います。
Hello,Tourists from abroad,Thank you for access our site,we are Union of Citizens loving Tsukiji.
実は今日、9月15日は築地市場のマグロのセリ見学最終日でした。
Today,15.Sep is the Final day for tourists observation the auction of TUNA inside Tsukiji Market.
海外からも築地の移転は東京にとって大きな損失である、という声があがっています。本日はイギリスのザ・ガーディアン紙の記事「東京は魂の大半を失う」を紹介します。
This link is the column of “the Guardian”,please read.
この記事は、築地の魅力について書かれていますが、残念なことに豊洲の問題点について把握しきれているとはいえません。
This column is half correct about Tsukiji,but half wrong or ignore about Toyosu,the new market site.I write about the problems that not mention in the column ,Below this.
本記事では、英文でこの記事の問題点を指摘した下に、拙訳ながらガーディアン紙記事の要約、その下に日本語での問題点指摘、の順に記載しています。海外での築地の評価と合わせて、国内でも報道が少ない豊洲新市場の問題点をお読みいただければ幸いです。
最後に、13日放送のBS11豊洲市場は今」のリンクもあります。
 
[About this Column]
This “the Guardian”’s column has very sentimental Touristic eyes missing the atomosphere of Shitamachi ,the culture of Tokyo. Also,we think Tsukiji has the soul,tradition,and charm very best for recommend to foreign tourists(also Japanese tourists).
 
But the problem of this column is about Toyosu new site.The Pollution,vicious in the world and fear of the employees and the shopkeepers in interview.
But commentery by Mr.Robbie Swinnerton,Japan Times Food Writer is very wrong.”Standerd will be maintained””seafood stored more hygienically””sent on to customers faster”.
It's WRONG. These are not able to run in Toyosu New Market ,and now, many employees and customers are afraid.
 
The problems of Toyosu , this column didn’t write are the false of Construction of the building,no facilities for running the  Wholesale Market,and traffic access troble make the Crysis of food supply.
For example,wholesalers shops are too narrow to cut the TUNA, parking is at the upper floor ,so,it take more time to deliver to customers,and the course for Tarlet car with many loads are dangerous.Tsukiji,near by Ginza has good access for the customers by walk.Toyosu is far from restaurants ,it has one public traffic only Yurikamome ,and parking is awfully shortage. Hygienically can not be controled ,high humidity get moldy in the new buildings not yet running.
And this week,10 meter cracks of the ground is detected.Tokyo met.gov.says “We Know, but Do nothing”
 
Yes,these are the big problem ,changing the atomosphere of Tsukiji,lost the tradition,and the pollution of Toyosu.
But the biggest problem is the destroy of the safe and rapid food supply in Japan.And this crysis take a place in nations,cities,where you live. 
 
One more.Toyosu new market site is awfully boredom for tourists.
It has no charms.There’s no Outside market with good restaurants,Sushi,and more.Yurikamome is inconvinient,the building of the market is huge but in desolate place with puddles of poison water.And you can see very little from the course for tourists,restaurants of the inner market have no atomosphere.
 
TSUKIJI IS THE BEST AT ALL.
Please distribute the charms of TSUKIJI, by yourself.
And please send your message”Save Tsukiji Wholesale Market” to Tokyo Met.Gov.
 
[ガーディアン紙の主な内容です]
「世界最大の魚市場の移転で、東京は魂の大半を失うだろう」
まずスシ・ブレックファストを紹介したのち、仲卸がその何時間も前から動いていること、市場ではあらゆる海産物があり、何百万ドルもの取引がなされていることを説明。
10月に2km離れた豊洲に移転する。迷路のような小路につめこまれた場外市場は残るが、営業の心臓部である卸売市場(場内)は、1935年から同じところにある現在の建物の魅力をまったくもちあわせない新しいビルに移転する。
場内では、毎日1800tの海産物、何億円もの取り扱い、500種の魚、270種の青果、42000人が忙しく働いている。
 
5880億円かけて建てた新施設が、危険な毒物(ヒ素やシアンは規定以上、ベンゼンは地下水で環境基準100倍以上、空気中の水銀は国の建築基準の5~7倍)にみちあふれていると判明し、2016年に移転する予定を小池都知事は再検証した。建設会社がコンクリートの地下空間に盛り土をしていなかったことも判明し、紛糾した。
 
高知からのマグロを扱う仲卸は
「どうしていいのか誰もわからない。客数は落ち込む、新施設のアクセスに問題がある。ほとんどの仲卸が去れば、雰囲気は変わってしまう」
500人近い仲卸が移転反対に投票した。
 
しかし小池都知事は汚染対策を行ったうえ、2018.10.11に開場すると決めた。
専門家会議の平田座長は「地上部の安全は保証され、未来のリスクも検証された。人体や食品に影響はない」と言う。
 
移転反対してきた築地で働く人は
「注意深い顧客は安全が疑われる新市場のものを買うことを拒む」と懸念している。
「新施設の安全基準はほんとうに心配だ。豊洲は安全という都知事の説明は信じられない。多くの客もそう言っている。誰も、特に子どものいる人は、あそこで扱う魚を食べたくないだろう。しかし移転以外に商売を続ける選択肢がない」
 
今の市場の設備では需要に対応しきれないという反論もある。周囲に拡大した場外には何千もの業者が立ち並び、それらの店は地震に弱いだろう。
この夏には、構造上の欠陥として空調が熱波に耐えられなかったことがあった。また、市場の移転は近隣にネズミの大移動を生むだろう。
 
移転準備がツーリストを失望させているのは、9月中旬からマグロのセリが見られなくなることだ。早朝から行われ、バンドソーや鋭利な刀で切り分けてレストランやスーパーに卸される風景が見られなくなる(*これも間違い。セリとマグロの解体を混同している)。
市場の広報(都庁)は新市場でもセリは公開されるという。
 
しかし築地で40年続ける乾物店店主は
「仲卸がいなくなった築地が「食のテーマパーク」になったとして(*「食のテーマパーク構想」は小池都知事が撤回)、観光客をひきつけ続けられるだろうか。ツーリストは食べて、伝統の雰囲気を味わいにきている。それは変わらないと思う。だが我々は変化を予測できないところに入っている。築地の店主らは、このままでは将来は難しいと考えているが、注視するしかない」
 
Japan Timesのフードライターは
「基本は引き継がれ、より温度管理されて保管され、今より早く顧客に届く(*間違い。以下注釈に詳記)」
という。
しかし彼は、移転とは、東京の歴史と文化のもっとも魅力的な部分を失うことだ、としている。
「時代の終わりを見ることになる。築地は伝統的下町文化の最後に残っているところだ。ツーリズムと再開発にむしばまれて、これがなくなったら、東京は魂の大半を失う」
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ザ・ガーディアン紙は以上のように書いていますが、これは半分は正解、半分は間違いです。上記に英文で注釈を書きましたが、日本語では以下のとおり。
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この記事はセンチメンタルな旅行者のまなざしで、東京の文化、下町の雰囲気を失うことを嘆いています。もちろん私たちも築地には魂が、伝統が、観光客にお勧めしたい魅力があることは承知しています。
 
しかし、問題は豊洲新市場についてです。世界的に有名になってしまっている土壌汚染については数値も含めて書かれており、インタビューでは業者さんの不安も少し書かれています。
しかしJapan TimesのフードライターRobbie Swinnerton氏の、豊洲市場に築地の「基本は引き継がれる」「より温度管理され」「より顧客に早く届く」は、大きな間違いです。これらが現在、もっとも移転を迎えた業者さんたち、仕入れの方たちが懸念しているところです。
 
この記事に書かれていない豊洲の問題点は、建物の構造的な欠陥、まったく市場の機能を考えていない設計、アクセスの悪さ、そのため流通が崩壊する危険すらあることです。
詳細は右リンクの「建築エコノミスト森山のブログ」
や、私たちの「築地でええじゃないか! かわら版」を見ていただければ、あまりの問題点の多さに誰もが豊洲は市場ではない」とおわかりになると思います。
たとえば、グラスファイバー壁で仕切られた仲卸店舗はきわめて狭く、マグロを切ることができない。駐車場が上階にあり、移動に時間もかかり、また荷物を積んだターレではとても走れないようなスロープ・カーブになっている。銀座から至近で、徒歩での買出し人は地下鉄なども充分利用できる築地に比べ、ゆりかもめだけの貧弱なアクセス。駐車場も足りず、申し込みすらできない状態になっています。温度管理についても、入出荷で扉を開け放つため管理は不可能、さらに湿度が高くカビが発生している始末です。
そして今週、開場記念式典の直前になって、地盤沈下により、幅10mにわたる地割れが発覚。しかも東京都は「知っていたが手を打たなかった」と、ありえない態度を取っています。
 
もちろん築地の街並が変わることや、伝統が失われることも問題ですし、豊洲の汚染も深刻です。しかし、築地市場移転の最大の問題は、日本の(それはおそらく訪日客のご自分の国でも起きていることです)安全で迅速な食の流通が破壊されることなのです。
 
なお、豊洲新市場は、観光客にとっても風情がないとか、場外でおいしいものが食べられないとかだけではなく、わざわざゆりかもめで行ってみたら、水溜り(汚染水)だらけの空き地に囲まれた巨大な建物まで延々と歩いたあげく、中の見学コースそのものもほとんど売り場を見ることもできず、飲食店も画一的な店がまえにおしこめられ、ひたすら不親切な通路を歩き回るだけのつまらない施設です。
 
外国語が得意だ、日本に遊びにくる友人がいる、観光案内をする機会がある、オモテナシをしたい、そういう方はぜひぜひ、豊洲の問題を教えてあげて、そんなところには行かないで築地でおいしいものを食べるようにお勧めしてください。
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以上のようなことは、日本の報道でもほとんど語られていませんが、この時期にBS11が挑戦的な番組を打ち出してくれました。放送は地割れ発覚の2日後、まさに開場記念式典当日、出演は日刊食料新聞記者氏と、築地仲卸・中澤誠氏、築地のよさを知り、豊洲の悪さを調べつくしたおふたりです。
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引き続きこちらもよろしくお願いします。
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