築地でええじゃないか! かわら版

築地市場が豊洲に移転して5年。卸売市場が支える消費者と商店街を守るため、東京都とゼネコンの再開発事業の動向をウォッチ。

府中/大東京総合卸売センター

 

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他の市場はどんなとこ?
今回も東京の地方卸売市場、その名も大東京総合卸売センター
 
そんな大東京は府中市の南部、多摩川の近くにあります。バス停(府中本町から)からもやや遠いので、西武多摩川線(武蔵境から)終点の是政から歩く手もあります。緑地遊歩道を歩いて、15分、小金井通り?沿いに見えてきました。
屋上(駐車場)の看板が迫力ですね!
となりはサントリーの工場です。できたてビールの試飲が人気でしたが、現在は見学は休止中です。そういえば、横浜北部市場の精肉のある生麦にもキリンの工場がありますね。
 

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三多摩地区でもっとも歴史の長い府中市場は、1966年に開場。この地域が重視されたのは、「モータリゼーションの時代」を考えて、とのこと。

その後、卸市場として発展していきますが、1997年には青果卸が撤退(バブル崩壊の影響)。しかし多摩地区の人口増加もあり、小売主体に転換していきます。
 
現在では鮮魚に築地魚市場が入り(そう、築地はここにのこっている!)複数の仲卸が小売もしています。

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お肉はもちろん肉のアンデスはじめ、大ロットや希少部位もあるお店から、お惣菜もある家庭向けの店まで6店舗。トリ肉と玉子の専門店が2店舗ずつ。

青果はふつうの八百屋さんといった感じで3店舗。その他、業務食品スーパーが2店舗、包装材料屋さんなどの卸し的なお店のほか、洋品店(作業服じゃなく婦人服)やメガネといった商店街ぽさもあり。

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コイン精米所もあります。


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そして特筆すべきがこれ。
アジアンフード店。プロユースのものもありながら、小分けで100円のスパイスや豆など、一般にも楽しいセンスのいいお店です。

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中華食材店もあります。
 
しかし、残念なことに、空き店舗も多いです。休憩所になっていたり、歴史コーナーや小学生によるレポートコーナー「矢崎小学校の部屋」になっていたり。人形店のところは、隣のお店・自然食品のつちやさんのコレクションがぐいぐい進出してきていました。こういうのも、街の商店街っぽいですね。

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犬好きらしい。



 
しかし、この空き店舗は、今、お店が卸し系から小売に入れ替わろうとしている時期なのかもしれません。食の世界も、流行もあれば、時代が変わることもある。そういう食材を扱ったりして、新しいことをやろうというチャレンジングなお店も府中では頑張っています。これは他の市場も見習うといいね。
 
特に飲食。
時節柄、テイクアウトが飲食店の課題となってますが、休憩所をフードコート的に利用して、市場内でのテイクアウトをやっているお店が多い。テイクアウトのドライカレー専門店もあれば、ふつうに座席のあるお店も、丼や定食を持ってきてくれます。家族連れでそれぞれ別の店のものを食べたりもしていて、楽しそう。フォーのお店、レモネードと定食!!のお店、コーヒーの卸店もテイクアウトでガパオやルーロー飯といったアジアンフードを出しています。
 

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府中卸売珈琲店、さらにてづくりガチャまで設置。

100円で「すべて市場のもので作った」マスコットが出てきます。

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今回の市場メシは「のんしゃらん食堂」のまぐろとハマチの二色丼。まぐろ丼と定食のお店ですが、カレーも推しだそうで、カレーとまぐろ丼というセットも。迷った人に、と、言いますが、そうそう一緒に食べるメニューではないのでは・・・カレーは次回にします。
 
近くには多摩川が流れ、府中郷土の森公園も広がります。ちなみにその中の物産館では、府中産の青果や地域のおみせのお菓子やパンが買えるので、あわせて充実したお買い物ができますよ。
 
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市場はエッセンシャル・ワークです!!

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「のんしゃらん食堂」が発行にたずさわり、100円で販売しているミニコミ「府中萬歩記(よろずあるき)」78号より。
 
都庁に声を届けましょう。
(小池都知事はあれこれ標語を出すけど、エッセンシャル・ワーカーについては言わないですね)
豊洲移転、消費増税、そしてCOVID-19。飲食店・商店街に正しい振興策ときちんとした補償を!
開場2年で死亡事故3件! 売り上げ減少! 設備の故障、建物の歪みが止まらない! 豊洲市場の問題を検証してください!
 
 
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