築地から勝どき橋を渡って、お隣は月島。
ご存知のとおり、鰹塚のある住吉神社、波除稲荷、お歯黒獅子と、築地と深い縁のある町で、江戸情緒を残した街並や商店街と路地の風情が特徴です。もちろんもんじゃタウンとしても、飲食でつながっています。
そんな月島の、特にもんじゃストリート(一丁目西仲通り)周辺に巨大タワマンの計画が何本も進められています。
今回は、その現状のフォト・レポート。
こちらが入り口の一番街、一番手前の商業施設は既存ですが、その隣、二番を清澄通りまでぶち抜きで20年10月に完成したのが、三井不動産MID TOWER GRANDです。地上32階121m!
1F部分のテナントには、これまでこのエリアにあった有名もんじゃ店も入っていますが・・・
この無味乾燥で画一的なつくり。たいていの商業施設だって、こんなに画一的なのは珍しいのではないでしょうか?
これ、なにかに似ていませんか?
豊洲市場の関連フロアや・飲食フロア・・・
あるいは、築地魚河岸。
もともとのもんじゃストリートとは、こうです。これは二番街の、MID TOWERの向かい、まだ再開発してない側。
さらにその先の三番街のこの建物を見てください。立派な銅葺き看板建築。しかも魚屋。
この商店街はほとんどのお店の間口は同じです。しかし、タワマンの1Fとはちがい、しっかりそれぞれの個性があります。むしろこれは、ここに似ていますね。
そう、築地場外です。
そしてもんじゃストリートも、店の間から入る路地が魅力です。そこには隠れ家的なお店もあるし、生活もある。猫もいる。道を庭に変える園芸は、下町の定番ですね。
月島の再開発は、こうして路地を次々と潰し、空間を一変させるものです。大通りと、メインストリートだけを残し、それをぶち抜きでタワマン。既存のお店のうち、人気と体力のある(このCOVID-19感染状況でほとんどのお店の体力はなくなっています)店だけは、テナントに入るでしょうが、その店構えは上の写真のようなものになりがちです。しかもテナント料は路面店とは比べ物にならないでしょう。
トップ写真は、そんな路地を抜けたところにある、柏山稲荷・月島分社ですが、閉社となり、なにかもめごとが発生している様子・・・
再開発とは関係ないでしょうが、なにか象徴的なものを感じますね。
湾岸エリアといえば、バブルの象徴でしたが、同時に今も下町の風情が生きており、明治・昭和の建築もそこここに残ってる地域です。東京の街並は、これからどうなっていくのでしょう。
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