築地でええじゃないか! かわら版

築地市場が豊洲に移転して5年。卸売市場が支える消費者と商店街を守るため、東京都とゼネコンの再開発事業の動向をウォッチ。

築地にらっしゃい! 魚がし横丁にらっしゃい!

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本日、9月29日の築地市場・まだあと100年デモ」にてかわら版を受け取ってくださったみなさま、ありがとうございます。
そして今日、東京都は「仲卸の一般見学」を最終日として打ち切りました。
 
Thank you for your cheers to our demonstration “TSUKIJI MARKET must remain more than 100years!”.
And today 29th Sep. is the last day for observation the Wholesale Market.
 
来週以降、場内がどのようになるのか、具体的にはわかりません。ほんとうなら、築地では仲卸で一般客も買い物ができていたので、「見学」と決めて打ち切るのはおかしなことです。「買います」といえば入れるのだろうか。
しかし、築地場内は卸売だけではありません。他の市場にもありますが「関連」、つまり用度品の販売や、そう、飲食店があるのです。他の市場にもありますが、もちろん美食といえば築地。お鮨の名店はもちろん、洋食や中華も揃います。そんな場内の飲食店、「魚がし横丁」といいます、ぜひこうしたお店を訪れ、SNS(#築地でええじゃないか #築地市場場内グルメ #savetsukiji #tukijiisalive)や旅行・グルメサイトなどに投稿して、築地場内を応援してください。
 
But inside of the Inner Market , there are many restaurants especially Sushi,the area named “Uogashi-Yokocho”.
Please visit these restaurants and shops.And sends your recommends to SNS or travel sites(4travel,tripadviser,etc.),with #savetsukiji #tukijiisalive.
Sorry, after this is only Japanese.
 
 こうしたお店は、築地で働く人たちを早朝から支えてきました。場内の人だけではなく、買出し人や、全国から魚を運んで夜通し走ってくるトラックドライバーなどにも人気です。もちろん、観光客や食通のひとも来ます。平日は近所のオフィスの方たちもよく利用しています。有名人では、「水神様」の記事でとりあげたように、成田家と魚河岸がかかわりの深い、当代・市川海老蔵丈も、歌舞伎座から朝食にやってきます。歌舞伎座まで400m。これが築地の文化です。
 
よく「市場で働く人は毎日魚なので、ちがうものが食べたい」という説を聞きます。と、いうわけで、せっかく場内に来たのだから、仲買人気分で、「ちがうもの」を食べてみましょう。
 
「魚がし横丁を楽しむために注意したいのは場内の交通事情。あくまで"市場"であることを意識し、通行の妨げにならないよう」と、「カミオン・築地デコトラ百景」にも書かれています(ほんとにまじめな雑誌だ)が、魚がし横丁でのマナーはもうひとつ。
「移転の話はしない」
文末にも書きますが、魚がし横丁の飲食店、関連でも、豊洲については不安しかありません。営業面だけでなく、一見きれいな店舗スペースでも、電気の問題や、まさかのガスが来ていないなど、とんでもないことになっているのです。
「新しくなってよかったね」「豊洲楽しみですね」
などとは絶対に言わないようにしてください。お客さん同士でも大声で豊洲の話をするのは、あまりよろしくないですよ。
 
では、いよいよ魚がし横丁へ。

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たとえば海幸橋門から近い側の一列、「水神様通り」。
とっつきはツマの大島屋、築地船用品なんて店もあります。ヤマト運輸の集積所の横が飲食店。勢寿司、有名ラーメン店ふぢの、岩佐寿し、そのとなりがあいがけカレーの中栄です。

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龍寿司の隣はパンの木村家、茂助だんご、肉体労働の人は甘いものも大好きなので、これらも絶品です。 

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スパゲッティとビッツアのトミーナは旬の魚介を使ったシーズンメニューが豊富。15時近くまで開いています。洋食の禄明軒はムック「築地デコトラ百景」でも大ぶりのカキフライが「思わず値段を二度見する」と書かれたほどリーズナブル。アジフライもホタテバターもほんとに立派。

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その隣は、吉野家の1号店。なんと日本橋の魚河岸時代に創業し、だから「早い・安い・うまい」の早いが必要だったというわけです。
 
水神様を曲がって、ハモニカ状に並ぶ通りにも、名店がたくさん。カキフライの小田保、親子丼の鳥藤、喫茶センリ軒。

 

そして注目は中華のやじ満(やじま)。東京中にここで修行した人が開いた街中華のお店があり、ここのシューマイの味が受け継がれているといわれています。シューマイ(一皿4個600円。半分、1個でもオーダーできます)を出すのは、あらかじめ蒸してあるので、料理を待つオードブルとして素早く出せるから。これも築地の精神ですね。

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また、小学生のお嬢さんが描いている手書きポップがところ狭しと貼られていて、その言葉のセンスは自由奔放にしてオトナをもうならせる。見逃せません。
 
また、築地の風情がもっとも味わえるといわれる喫茶・愛養。仕事あけに飲む甘いミルクコーヒー、常連さんのために「老眼鏡キープ」(朝刊を読むため)もしてある店内は、まさに市場のオアシス。

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飲食店以外にも、つま野菜や、お茶、玉子焼き、昆布、チーズやお酒まで買える関連店。そして料理本が並ぶ弘済会書籍部。観光客としても楽しいですが、働く人や、買出しに来る人にとって、いかにこの場所が便利か、ちょっと歩いてみるとわかります。
 
行ったかたならわかるでしょうが、昼時ともなると、「魚がし横丁」には、日本人・海外観光客ともに、大行列ができています。下世話な話ですが、お鮨ならご予算4~5千円はザラです。観光客だって、「築地に来たんだから」と、えいっとばかりに奮発することでしょう。たとえば、ひとつのお店で、列は軽く30人。30×4000円。それが何回転も。

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あなたなら、豊洲で、それだけの金額出しますか?そもそも豊洲に食べに行きますか?
ご紹介したような、お店の「市場っぽい」雰囲気は、魚がし横丁の最大の魅力です。豊洲の飲食街はどこかの駅の地下かオフィスビルのような味気ない場所です。そこから、走り回るターレや、魚を満載して到着するデコトラなどを見ることはできません。
 
もちろん、魚がし横丁にとって、市場で働く人がまず第一に大切なお客様です。しかし、豊洲市場は各建物が道路で分断されていたり、駐車場もないので、卸棟に納品したドライバーさん、青果棟で働く人などは、仲卸棟に食べに来られません。エレキングさんの「ダメ!豊洲市場」でも「中栄の印度カレー大辛」が豊洲では気軽に食べられない、と言ってましたね。青果から仲卸には徒歩だと往復45分かかるのです。飲食だけではなく、「伊藤ウロコ」のような長靴や作業服を扱う店に来るのもものすごく時間がかかります。
「魚がし横丁」のお店の中にも、豊洲に移転したら商売にならないとして、すでに閉店してしまった店もいくつもあります。移転したとしても、確実に売り上げは下がります。ご商売でやっているわけですから、それは死活問題です。
 
だから、やっぱり築地に残りたい。
 
まっとうな話ではないですか?
 
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FAX:03-6332-8363へ。
 
営業権についての詳細は
 
築地市場場内の仲卸店、関連、場外店舗、あるいは買出しの業者の方にも営業権が発生します。すでに廃業した、縮小したという業者の方も、補償を受ける権利があります。
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