築地でええじゃないか! かわら版

築地市場が豊洲に移転して5年。卸売市場が支える消費者と商店街を守るため、東京都とゼネコンの再開発事業の動向をウォッチ。

「民営化?!」横浜南部市場レポート

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他の市場はどんなとこ?
 
今回は市場関係者には「民営化?!」と騒がれ、また、神奈川県民には「ブランチ南部市場オープン!」とはしゃがれている、9.20にリニューアルした、横浜市金沢区元・横浜市中央卸売市場南部市場(分場/青果・水産・花き)に行ってきました。
 
正確にいうと、国の改正卸売市場法は来年6月の施行なので、民間企業が市場の開設者になる「民営化」は現行では可能ではありません。今回のリニューアルではダイワリース(どんな会社かは後述)が市場の土地の一部を使って、モールを運営することができるようになった、おそらく土地そのものも、横浜市の特別市場会計ではなく、一般会計に繰り入れ、「市場開設」ではない目的での賃貸が可能となったものと思われます(築地市場の現状)。
 
流れとしては、南部市場は、1973年に横浜市中央卸売市場南部分場として開場。2015年4月に横浜市中央卸売市場本場(ほんじょう)に統廃合して閉場。
その後、南部市場の位置づけは「本場を補完する加工・配送・流通」となっています。
水産・青果の大卸は元々、本場と同一事業者なので統合。
仲卸・関連事業者は今も同じ場所で、表面的には同じように営業をしています。本場に事業を移し、あるいは本場の「売買参加者」となって、「市場外」である南部市場で営業できる、とされ、共同での売買参加者となる名目で「南部市場管理協会」という形をとっているようです。南部市場は本場の「指定保管場所(市場外)」という扱いになっています。

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花きだけは、卸二社が協同組合を設立し、地方卸売市場として独立(場所・営業は変わらず)。

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また、関連はもともと小売をしていましたが、リニューアルで市場の所属ではなく、「食の専門店街(南部市場共栄会)」なる名前になって、より一般向け機能を強めようとしている、というのが、現状となります。

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ほかにも敷地内には市場専門のロジもあるのですが、それぞれが別の事業体となっています。
閉場による法的な位置づけの変更によって仲卸・買出しともにダメージをこうむることが少なくなるよう、なるべく元の業態を維持できるようにしているとみえました。しかし、敷地全体の様子としては、ダイワリースが前面に出ている感じですね。
 
しかし、広くて人口も多い横浜市で中央卸売市場が一カ所だけって、大丈夫なんでしょうか。横浜の首長は林”カジノ”文子市長なので心配です。
現在、横浜市でゆいいつとなった中央卸売市場本場(ほんじょう)は、神奈川駅付近の臨海部(畜産だけは少し東の生麦・大黒ふ頭エリア)にありますが、その話はまた今度。
 
「南部市場」の最寄り駅は、最近無人運転で事故があったシーサイドライン南部市場駅。始発のJR新杉田からは一駅で250円!わぁ、何かに似てますね。市場と関係ない商業施設で賑わい、とか言ってるところも…
ちなみに、JR新杉田駅(少ないけど磯子駅発も)から市営バスもあります。220円。
新杉田を離れると、工場や倉庫が広がるふ頭の風景。大通りに面して、やたら駐車場の表示が目立つのが、南部市場です。

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敷地全体はこんな感じ。ど真ん中がブランチ南部市場ですが、それは後にします。
 
まずは旧・卸売市場
ブランチのテラスから水産棟入り口をのぞむと、こんな感じです。

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船着場もあり、分場とはいえ、本格的な施設が整備されていました。1987年に全国初の海から海水をくみ上げる「活魚用海水供給施設」も。
 
また、水産部では20軒の仲卸が、毎月第一・第三土曜日は一般開放の土曜市をしているそうです。「柴口このみから聞いた」と声をかけると「海鮮つみれ汁」のサービスがあるそうです。柴口このみさんとは・・・?
 

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建物の構造は開放型でトラック通路をはさんで冷凍・冷蔵倉庫。屋上は駐車場で、連絡ブリッジで青果とつながっています。水産には「がってん食堂」、青果にも小さな食堂があります。

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その先が運輸会社と、花き。
現在のブランチの部分が大卸・セリ場だったと思われます。
 
そのブランチ南部市場

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ブランチとはダイワリースが全国で展開する、「コミュニティスペースをそなえた低層モール」ということ。「コミュニティスペース」を設けて地域に還元しますよというのが、公共インフラ用地を取得するための売り文句のようです。
ここの他にも福岡県で「ブランチ福岡下原」として福岡市東部市場の跡地を取得(市場は青果三市場の統合・移転により2016年に閉場)。ほかにも操車場や競輪場、UR、札幌月寒ドーム跡地などをつぎつぎと取得しています。
また、ダイワリースPFI事業も行っており、金沢で「にぎわいの里ののいちカミーノ」という公民館を民間施設・商業施設と統合させた運営をしています。
いわゆる「民営化」のノウハウをもっている会社ということになります。
 

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そのコミュニティ・スペースなるものはここでは「歴史展示コーナー」と「食の交流スペース・NANBU BASE」、そして今後開業するキッズスペース付オフィス「ママスクエア」が相当するようです。
ご他聞にもれず、閑散として休憩スペースと化しています。NANBU BASEでは食にまつわるイベント、ということでしたが、案の定プログラムは少なく、来年以降「レンタルスペース」としても利用されるとのこと。週変わりの催事場と化すかもしれません。
 
ブランチ全体としても低層で、倉庫のような建物なので、仮設という雰囲気がいなめず、今は開店バブルで賑わっていますが、なにかあったらすぐに業態変更、テナント入れ替えなどが予定されているのではないか。
 

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テナントとしては大きな敷地を占めているのが、釣具の上州屋、家電のノジマ、クリエイトSDドラッグ、100円ショップのSeria、そして大型スーパーのave(エイビィ)です。
ほかはチェーン店的な飲食店がぱらぱら。実は開業時は15店舗しかオープンしておらず、実質テナント募集状態。レストラン不足をキッチンカーで補っています(キッチンカーは開設者のリスクが少ないので、豊洲でもどこでも活用されている)。
 
そんな中、市場からシフト(小売展開)をしたのが、水産の神水産」と、青果の「みなみ」、そして今後水産部の食堂「がってん食堂」がこちらに移転するそうです。
神水産」は活魚も扱い、非常に高クオリティな小売店、「みなみ」もこだわりの野菜を並べていました。

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しかし、関連(食の専門店街)も含め、見てまわると一番安いのはスーパーave。大ロットでの購入を前提とした大量仕入れ・大量陳列の展開は、一見「市場」と似てもみえますが、生鮮も輸入の規格品が多く、いわゆるコストコのよう。そしてブランチに殺到した(車で来場)買い物客が一番買っているのは、当然aveなのです。
 
南部「市場」自体はすでに閉場という扱いになってはいるのですが、お客さんは普段買い慣れている量販チェーンのノリを求めて、ブランチだけに流れてしまう。そのことが、卸売市場の機能に対する一般の理解度を下げてしまうのではないでしょうか。市場敷地を使って、市場ではない流通を展開させることには、こうしたリスクがあります。
 
関連事業者は「食の専門店街」として、一般向け営業主体に乗り出したのですが、このリスクを克服することが課題となります。
正門を入って左、ブランチと並んだ建物はリニューアルされてないので、どうしても比べると暗く見えます。

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リニューアルに際してのコンセプトは、かなり各業者さんに任されているようで、店内をリフォームした店も、そうでない店もあります。閉店してしまった業種もあり、米・冷食・漁協・のり・包装・クリーニングといった看板のところが閉まっていました。
一般向けとして変えていこうとしている点は、営業時間の延長。一応6:00~18:00の営業と表記されていましたが、従来通り14:00には閉める店も多く、このヨコカンさんは本場の場内と場外にあるお店なんだけど、本店のコンピューターと接続して決裁しているから、12:00で閉めないといけないそうです。また今後は日曜の営業もしていく、ということですが、それもお店ごとにまちまち。

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これからも業者向けの卸売を主体にしていく方針のところと、リニューアルに前向きな店がわかれていくようです。
乾物・塩干屋さんが始めた横濱屋食堂は、小売用の珍味なども前面にディスプレイし、食堂は行列。また、お菓子のアウトレットをはじめたお茶屋さん・栗田園なども。

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元の市場食堂南部亭」は、和食の蒔田、海鮮の鈴、洋食キッチンK、中華一品香の四店が入ったフードコート形式。もともとは市場だけでなく、近隣の倉庫街で働くトラックドライバーなどにも人気だったようです。
 

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最後に、近隣の様子。
南部市場のある京浜埠頭は、食品団地、木材港といった流通業の拠点ですが、ヨット倶楽部のベイサイドマリーナに隣接したホテルと、1998年にオープンした三井アウトレットパークがその雰囲気を変えました。
現在、アウトレットとホテルは2018年より建替えのため閉館。来年4月のオープンで、敷地面積32000㎡延床面積は建替え前の19744㎡から54000㎡へと1.7倍に。店舗数も170軒と二倍近くなります。

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南部市場から車で10分とかからない。開店バブルの恩恵は南部市場にも訪れるでしょうが、その後、一般客を相手にする場合はここと競合することになります。
関連で話を聞くと「洋服がメインらしい」などと安心しているようでしたが、これがオープンしたあと、ダイワリースが「南部市場」の業態をどうするのか。
アウトレット、大型スーパーという、市場流通と実際は真逆の流通と全面的に向き合うことになる、旧・南部市場。「民営化」以上のリスクを感じさせてなりません。
 [参考]
すべての市場がイオンに?
19.9.16「豊洲開場1年」シンポジウムでの北條勝貴教授の発言はこちらから。
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***
 12月都議会に、現行条文を大量に廃止し、ほとんどの規制を撤廃する条例改正案が提出されます。
卸売市場条例は、市場機能を守るきちんとしたものにしてください!
 
都庁に声を届けましょう
Send your Message to Tokyo Met-gov.
東京都的網站上発送信息
 
 
同ページから都議会へのメールフォームもリンクしています。

運営協議会レポート(後)

前記事に続き、東京都中央卸売市場取引業務運営協議会(10.28東京都庁)について傍聴レポート後編です。7番目に発言した、中澤誠委員(水産労組)vs都・長嶺事業部長のバトルを再現。

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(参考:砂町銀座商店街・今年2月に閉店したお店)

中澤氏は「これが通れば、そうだな、ざっと予想すると3年で個人経営の魚屋がなくなります。5年で個人経営の飲食店の大半が退場を余儀なくされると思う。薬屋・酒屋がなくなったように」

と、ツイッターで発信。都内の業者・小売・飲食のみなさんもこの条例改定に無関心ではいられないと思います。
 
発言のことば遣いなどには一般的にわかりやすいよう補足・改変してあります。(←)は筆者のツッコミです。
 
会議資料はこちら。
 
中澤:規制緩和には「時代の進歩」と「野蛮への逆行」の二つの面がある(←カッコいい!)
まず、都はせり人試験をなくすつもりなのか。試験の合格率は6~8割、一昨年は6割程度。つまり不合格の2~4割の人が講習だけでせり人になれてしまう。
 長嶺:せり人については卸からの届出とするが、何年かにいっぺんの講習義務を設ける。現行は試験を一回受ければ継続できる(←試験は5年ごとでは?)合格率は8割程度と理解している(←ミスリード
 中澤:東京都は住んでいる人が自給自足できない自治体だ。目利きのせり人は都民にとっての財産。組合にはせり人も所属しているが、レベルを保ち、ステータスを維持してほしいという意見だ。
 
中澤:次に、卸、仲卸の小売を認めるかという点について。
長嶺:市場施設内では今までと同じ。
中澤:法改正で開設区域はなくなる。
長嶺:市場の外においては規制はない(←認めてる)
中澤:実態と違うことになるのではないか。場外に卸が小売店を開くことが可能になってしまう。
長嶺:一律に規制をするというのは馴染まないと考える。情報共有をし、話し合いの枠組みでやっていくことになる(←これがよく出てくる情報共有すればオーケー論。特にこの問題は、共有したからって何?)。
 
中澤:公正取引について。
条例案は49~80条を全部廃止するというものだ。その中には重要な規制がたくさんあり、現在は例外規定で実施されている状態。
資料3「公正な取引環境の確保について」(←この資料やばい)では、公開すると言っているが、この条例で運用すると実態が見えなくなる。
商物分離原則の廃止。卸が品物を市場に入れても、入ってないことにすれば、手数料は随分違ってくる。
資料3では相談窓口を設けるというが、品物が見えなければ我々は不正を見つけられない。こんな相談窓口とかちゃんとできるんですか?
長嶺:商物分離や第三者販売には実績報告(←事後承諾、しかも本人申告)をきちんと求めていく。抜き打ち査察や相談窓口の整備も行う。
規制緩和によって多様で大量の品物が東京に集まることが、卸・仲卸にとってのメリットとなる。

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 中澤:業務許可の条項で、卸と仲卸の兼務禁止が廃止される。ここにいる伊藤さん(水産卸会長)が仲卸やりたい、と、言ったらできるということか?
長嶺卸・仲卸それぞれの強みを活かした取引をすることが、産地・実需者に資するものと考える。ひぐち委員の発言にあるように、都は具体的なサポートを行う(←規制緩和した新業態のサポート、とも取れる。長嶺部長は結構ボロを出してるというか、開き直って、そうよ、卸の好き放題させるわよ、と、認めている感じ)
 
中澤:市場の価格形成というのは、卸と仲卸、立場が反対の人をぶつけて成立している。卸と仲卸が同じでは価格形成の不公正が起きる。
長嶺:価格の公表義務があり、引き続き適正に果たされるものと考えている。
中澤:そんなウラで手を握ってるような価格形成は信用できないなぁ…。証券取引所でこれはあり得ないでしょ。今回の条例はインサイダー取引の奨励をしてるみたいなもの。

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中澤:卸と仲卸は立ってる場所が違う。じゃあ早山さん(水産仲卸会長)が大々的に直荷引きするから、って言ったら、広いスペースくれるんですか?(←卸の賃料は500円/㎡、仲卸は2000円/㎡。この格安は都民の食糧供給という公益に資する業務だから、という)
長嶺:そういう話ではないと思うが…
不公正を取り締まるために、差別的取扱い禁止条項もあり、他の法律、独占禁止法などで(←そしたら条例も法に準じた中身にすべきでは?)商行為の全般が規制されている。
 
中澤:規制が作られたのにはそれぞれ理由があるはず。
即日上場の規定は、昔の卸が品物を隠したから作られたという。条例は「何が不公正なのか」を定めるもの。
例えば独占禁止法改正前は持ち株会社は犯罪だったのに、今はホールディングスだらけ。
この条例案では、今「不公正」なものが正当化されて「公正」だとされてしまう。
長嶺:市場業者からは「不公正なものがわからなくなる」という意見も聞く。資料3にあるように、何が不公正かは具体的な事例をもって示すこととしている(←ミスリード。それが、今「犯罪」なものが、新条例で「公正」になるってことでしょ)
 
伊藤:卸と仲卸は市場の仲間であって、対立関係ではない(←!そういう話じゃない…)
仲卸からこういうものを集荷してほしいという提案があったり、卸から産地の提案を伝えたり、意見交換をして交流をしている。
自分は早山さんのように、マグロのひとつひとつの部位の説明ができるとか、そうした知識はないので、仲卸はできない(←個人ができるかどうかじゃない!)(←できなければ、できる人・会社を買収合併すればいい)
卸と仲卸が相互に交流し、もっと連携してこれからの市場のあり方を作っていく。「対立」とか「ウラがある」とか、そうは思わない(←当人だからね)
また、この条例案で廃止の条項は多いが、現行ではいちいち「書類を出せ」ということになっていて、それが負担だ。今回の改正案でも、取引の発表の義務が、かなり卸にとっては負担である(←隠す気満々!)。
 
中澤:自分は反対の立場を明らかにする。今日の議論はまったく不十分。流してほしい。
 
 
しかし東京都は11月5日にほとんど予告期間を置かず(したがって傍聴にいけませんでした)
を開催、そこでは運営協議会の案件について、都議を含めた委員への「報告」という一方的な形が取られました。しかも批判意見については回答せず、賛成する意見にはなぜか回答するという「報告」だったそうです。
(また、あいかわらず「都民にPRしよう」の意見が出ており、どさくさにまぎれて豊洲の「賑わい創出」事業を継続させる言い訳となっているおそれがあります)。(マルシェの最新写真はこちら↓)
 
7月の第四回条例改正準備会議で都側が一方的に出した(これまで三回の議論を踏まえない内容で、突然出てきた)条例改正案が、ほとんど審議もされず、事業者の意見を取り入れず、そのまま成立しようとしています。
 
これは、事業者・各市場などと30回以上の話し合いを設けた京都府
や、前記事・あぜ上委員の発言でも紹介された100回以上の議論を重ねた上で、国の市場法で損なわれた条項を条例で規定しなおすことでほとんど復活させた札幌市
のみならず、全国的に見ても異常なまでの強引な決め方です。
今後、市場関係者にはかることはなく、前記事・藤島委員が「業者がひとりも入っておらずイオンが入っている」「市場担当でなく、政策局がレクをしている」と、指摘した
にかけられる、というのも、都のロコツな姿勢が現れています。
 
そして東京都はこのまま押し切って12月の都議会で採択をはかる予定です。

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都庁に声を届けましょう。
以下サイトには都議会宛のフォームもあります。そちらにも投稿を。
運営協議会委員・港湾委員会所属の議員宛にメール・FAXも。
 
宛先はこちら。
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/iken-sodan/otoiawase/otoiawase/goiken/index.html
http://www.metro.tokyo.jp/english/contact/index.html
FAX:03-5388-1233
 
(都議会議員名簿はこちら)

運営協議会レポート(前)

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前記事に書きました、東京都中央卸売市場取引業務運営協議会(10.28東京都庁)について、傍聴レポートを掲載します。
長いので今回は前編。
(配布資料はこちら)
 
都からは長嶺事業部長、黒沼市場長をはじめ、幹事として11名、書記として課長級が9名。協議会委員は水産・青果・精肉・花きそれぞれの大卸・仲卸・小売団体などの代表者、青果と水産の労組、その他消費者団体、都議会議員からなる28名です。
委員28名中3名が欠席。2人は都議で公明党細田いさむ議員と、都民ファーストのおじま紘平議員。ちなみにおじま議員は「小池百合子七人の侍」といわれるひとりで、今回から協議委員に入ったのに、初の会議を欠席です。選挙区は練馬。
あと欠席は大日本水産会。これ、豊洲のイベントでカツオの一本釣り体験(安っぽい模型が釣竿の先に付いてるだけの)をしてる団体だ。出荷者。

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まず、配られた資料「東京都中央卸売市場条例及び規則の改正に関わる概要」ですが、概要、といいながら、ほとんどもう条文としてできあがった状態。その内容も、7月の「改正準備会議」で都がいきなり出した新旧対照表の形での
(はこちら。今回の資料にもありますが、こちらもご参照ください)
がそのまま。準備会議の内容は非公開なのですが、懸念を表明する出席者もいたとのこと。いったい会議の何を反映して(反映しないで)都は自分が出した案をそのまま進めているのか。
その態度を見ていると、この協議会に対し、「諮問する」としても聞く耳を持たないつもりなのだろうか、と心配されます。

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そこで、閉会時の「結論」から先に書きますと、会長である中西充氏(東京都競馬株式会社代表取締役社長、競馬のひとに会長・議長をさせている協議会もすごい)は
「本日は13人の委員にご発言いただき、2人が明確に反対、あとの11人の方は条例改正を前提として運用面でのご意見をお出しになった」と、いうまとめ方!!
11人の中にもいた「懸念を表明」というグレーゾーンをばっさり切り捨て、しかも改正前提としているといっても、都の案丸呑みで、とは言ってないのに、そこは考慮せず。賛成でも反対でもない(あまり関係ない?)発言で終わった人もいます。
また、もう一人藤島廣二委員(東京聖栄大学客員教授・各地の条例改正に関わる専門家)も批判的な発言をしていた(実需者ではないので反対、という形を取らない)のに、反対2人という切り方も乱暴すぎると思えました。
 
行政って、こういう一方的な結論ありきなやり方で、ものごとを決めていくのに、世の中の人は「決まったことだからしょうがない」という。決めるプロセスに不正があっても、「決まった」としてしまったら、あとだしジャンケンでも急所攻撃でも贈賄選挙でも「負けんだからしょうがない」になってしまう。
しかもこの条例はまだ決まってもいないことなのです。行政が何をどうやって進めているのか、なぜその方向に進めたいのか、その結果なにが起きるのか、こうしたプロセスを注視して分析することが必要なのではないでしょうか。なので、当然会議の「非公開」とかはありえない、ということ。
 
では、その観点から「賛成・反対」と乱暴に切り分けられた委員発言を見ていきます。
全体に「賛成」の人は、漠然とした感想的なこと、都の出してるキャッチコピーをなぞるような言い回しが目立ちます。
 
なので、発言順ではなく、賛成度の高いひとから、トーン順に(実際の発言順は(1)と示しました)並べてみました。
発言のことば遣いなどには一般的にわかりやすいよう補足・改変してあります。(←)は筆者のツッコミです。
 
[業者・大賛成派(←今回の条例案がいかに卸だけに有利なものか、よくわかる)]
伊藤裕康(水産卸)(1):市場の取扱量、市場経由率が減少する中、卸売市場の状況はきびしい。特に水産で著しい(←豊洲に移転したからだよ)
取引拡大をめざすには、漁獲の確保が必要であり、そのためには改正漁業法、違法操業の禁止が重要だ。また市場業者としてはトレーサビリティの拡大や、HACCP対応の環境で販路を拡げる(←でも豊洲ではHACCP取れないよ)

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より重要なのは条例の内容よりも改正後の運用であり、取り組み姿勢ではないか。法改正、条例改正を契機に、業種間の壁を乗り越えた連携をもって「栄える市場」(←これがキャッチコピー)の実現をしていきたい。
 
鈴木敏行(青果卸)(8):賛成の立場である。条例改正を機に、今後とも工夫改善して市場を公共性のある社会インフラとしていきたい。
 
[都のスタンスに準拠する]
細川允史(卸売市場政策研究所←コンサルやね)(9):廃止となる条文の中には形骸化しているものも多い。相対取引(現行49条「卸売業者は、入荷遅延、せり残品、予約相対取引等の場合で、せり物品を相対取引とする場合は、知事に承認申請書を提出しなければならない」→改正案:廃止)は夜中になるので、事前承認は都の職員が対応できない。
「上場順位」(現行54条「物品の上場順位は市場到着順とする(←差別的取り扱いを防ぐ)→改正案:廃止)もどうか。「取引の単位は重量による」(現行50条)は花きにはなじまない。
三者販売(現行60条「卸売業者は仲卸業者、売買参加者以外の者に卸売をしてはならない」→改正案:報告義務)・直荷引き(現行73条「仲卸業者は、その市場の卸売業者以外の者から物品を買い入れて販売してはならない」→改正案:報告義務)は現状でもちゃんと報告がされていない(現行は例外規定で運用、その場合報告義務)。仲卸は小規模事業者なので、事務体制が十分でなく、報告を出さないからだ(←第三者販売は卸ですが?)
報告義務はあまり窮屈にしてしまうと、市場外との競争(←民営化論に通じる)に対応できない。今回の条例での市場ごとの設定という点を評価したい。事後であっても報告を実行すればよい。
 
杉本英美(公認会計士)(10):都は経営相談窓口などで中小事業者にきめ細かく対応するべき(←前の細川発言のフォロー)
 
鈴木章浩(都議会・自民党)(4):(都が公正取引の監視機能を担保するものとして主張している)取引委員会がいかに機能するかが重要だ。今の取引委員会は形骸化している。
今回の制度改正を好機ととらえ、「内外から」やる気のある事業者を募るなどし、「市場外の取引を市場に引きこむ」(←開設区域の廃止)ことも考えて「活性化」に取り組むべきだ。
 
ひぐちたかあき(都議会・都民ファースト)(5):都は、「市場の発展」のため、業者だけでは取り組みにくい課題に関与していくべき。聞き取りでは変化に不安を感じる業者もいる。都が丁寧に寄り添い、具体的なサポートを行う必要がある。
公正取引の維持は、都が取引委員会にしっかり関与していくことで守らなくてはいけない。
 
[とりあえずPRしろ、というあまり関係ない発言]
竹内誠(生協)(11):都民はよく知らないので、都民へのPRや、「市場の活用」を行ってほしい。

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(PR?活用?の例。1月のマルシェより。ショボい)
 
谷茂岡(地域婦連)(12):こんな大切な話と知らなかったのでびっくりしています。都民はもっと知らないと思うのでPRが必要。消費者には産直が人気。市場経由の産直ができるといい(←???)。
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(こういうことかな?9月の豊洲「えびフェス」にて)
 
[改正案の内容には懸念すべき点がある]
早山豊(水産仲卸)(2):三者販売はすでに一定の割合で行われているが、三者による無自覚な取引の拡大を懸念する。

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条例改正は1:公正取引に寄与する、2:市場機能を維持する、3:売り手と買い手の対等性をたもつものとして運用されなくてはならない。そのため新設される取引委員会の運用が期待される。
市場活性化(←伊藤発言を受けて)」とは単に通過量、取引高の上昇ではなく、地域社会・魚食文化への貢献となるものであるべき。
 
回答:都・長嶺浩子(東京都事業部長):条例改正は産地・実需者のニーズに適確に対応することをめざす。取引委員会は都が主導し、業者との意見交換をはかる。
 
近藤栄一郎(青果小売)(3):条例案によって廃止された三者販売の禁止、商物分離の禁止には、公正さが懸念される。
東京は11の市場があり、規模も特徴もそれぞれが違う。各市場の取引実態を斟酌し、小売に対する丁寧な説明をしてほしい。
長嶺:三者販売については情報共有をはかっていく。
 
[条例内容と、都の進め方には問題がある]
藤島廣二(東京聖栄大学)(13):まず、卸・仲卸に対する都の業務許可が、市場施設による使用許可に変わることで、期間による入れ替わりなども予想され、業者の立場が不安定になってしまう。

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長嶺:卸・仲卸が特別な許可が必要という考え方は、市場以外の流通にもさまざまな形態がある現在、時代の変化によって必要ではなくなった。基本的には今の業務許可の条件を引き継いだものとなると考える。
 
藤島:目的に「都民の消費生活の安定に資する」とあるのはいいが、具体的にはどういうことか?
全国的に卸売市場の取扱量、市場経由率の低下によって、東京都の商圏が拡大している。東京の市場が都民以外にも貢献するということにならいか(←開設区域の廃止)。その結果、都民の税金を使うことが問題だとして、民営化されてしまうのではないか。都が開設者という原則は守られるべきだ。
長嶺:都民のニーズにしっかり対応することが根本であり、役割をご理解いただけるよう都民にはPRしていきたい(←根本的な対策はせず「PR」でなんとかなると言うのは、小池都知事の得意な展開)
 
藤島:「市場の活性化を考える会(今年7月に都が発足)」にイオンが入り、市場関係者が一人も入っていないのはおかしい。レクも政策企画局が行い、なぜ市場担当者ではないのか。政府の規制改革検討会議のように「卸売市場は時代遅れ」などの見当はずれな考え方で進められるのではないか。そもそも「市場の活性化」とは何か。

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9月16日「豊洲市場と卸売市場法を考える会」のシンポジウムにおける北條勝貴教授の資料
松田健次(市場政策担当部長):イオンはSDGsを含め、多様な知見の方に入ってもらうという趣旨である。政策企画局とは私も兼務しているが、市場が重要であると、都全体で認識しているからだ。活性化とは何かは、議論の中で進めていきたい。
藤島:考える会の人はここに来て説明するべきだ。
 
(考える会の資料・概要はこちら)
 
[反対]
あぜ上三和子(都議会・共産党)(6):7月の改正準備会議後に11市場での説明会・意見交換をしたというが、具体的には何回おこなったのか?
長嶺:準備会議は4回、その後11市場それぞれで説明会、都のHPでの意見募集、業者との意見交換は今ここで回数はお答えできないが(←うしろで都職が大勢PC開いて待機しているのだから、調べればすぐわかるのに)業界団体の会合で説明をしたり、個別に意見交換をしたりした。
あぜ上:卸売市場の機能とは、「資本の大小によることなく」地域経済に寄与することではないか。
つい最近、札幌市では、現行法の規定をほとんどそのまま残す条例案を出した。これは40回以上議論し、業界団体と100回以上意見交換をした結果である。
(札幌の改正案はこちら)
 
規制緩和については、現行法でも「例外規定」という形でおこなわれており、三者販売については水産で18%、青果で5.3%という状況である。しかし都の条例改正では「例外」ではなくなり、限度の設定もない。目利きの仲卸、地域店がさらにきびしい環境となることが予想される。
 
都の世論調査では、消費者・都民は「安心、安全でなるべく新鮮な食品を、低価格で安定的に手に入れる」ことを望んでいるとされる。
今回の条例案で、特に懸念されるのは「買受人の明示」「卸と仲卸の兼務規定」が廃止されることだ。

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[大反対]
中澤誠(水産労組)(7)の長嶺部長とのバトルはすばらしいので、次回後編で完全再現!お楽しみに!
 
なお、発言がなかったのは
水産小売、食肉卸・仲卸・小売、青果仲卸・労組、花き卸・仲卸・小売(花きは仲卸と小売が大反対だと言われているのに)、農協、主婦連でした。
 
東京都はこのまま押し切って12月の都議会で採択をはかる予定です。
 
都庁に声を届けましょう。
以下サイトには都議会宛のフォームもあります。そちらにも投稿を。
運営協議会委員・港湾委員会所属の議員宛にメール・FAXも。
 
宛先はこちら。
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/iken-sodan/otoiawase/otoiawase/goiken/index.html
http://www.metro.tokyo.jp/english/contact/index.html
FAX:03-5388-1233
 

豊洲市場は今…

東京都中央卸売市場条例に関する会議が開催されます。

f:id:nowarsgnaction:20190816013943j:plain10月28日(月)15:00~(傍聴受付は14:30)

都庁特別会議室A(第一庁舎北塔42F)
東京都中央卸売市場・取引業務運営協議会
 
この会議で都は、前記事で書いた、大問題の「卸売市場条例改正」案を事業者などに提出してきます。事前レクでも仲卸事業者からは反発が大きく、会議は荒れること必至。都はこの案を通して、12月の都議会で可決に持ち込む意図です。ぜひ傍聴にお集まりください。
 
都が7月の準備委員会で出した資料・案はこちら
 
市場法・条例改正の問題点を検証し、豊洲市場の現状を報告した、9月16日の「豊洲市場と卸売市場法を考える会」のシンポジウムのレポートはこちら
 
今回の卸売市場条例改定案は、市場の機能を著しく低下させようとするものですが、その前提として東京都が築地閉場、豊洲移転によって市場取引を弱体化させたことを視野に入れる必要があります。
 
18年10月11日に豊洲市場が開場して一年。まったく報道はされませんが、事前に指摘されていた以上に問題だらけ。その結果、取引が激減、業者への経営圧迫も予想以上、もちろんはたらく人たちの負担も莫大なものになっています。これが日本最大の消費地である東京の市場の現状です。東京の食の流通は、当然産地である全国に影響を与えるのです。
豊洲市場という劣悪なインフラ、ハードの上に、新・卸売市場法、都条例というソフトで運用されることになれば、現在市場が持つ公正で透明な取引が失われるだけではなく、実際の食品流通にも破壊的な影響を与えかねず、産地にとっては存続の危機、消費者にとっては食品の選択肢を失い、価格も企業の思うがままにされることになってしまいます。
 
しかし、豊洲市場はいまだに報道をほとんど入れず、大手マスコミはプレス発表をそのまま書くだけ。市場の内部を暴くことができるのは、築地時代からしっかりと関係者とコネクションを持っている人だけです。
 
そんな週刊ダイアモンド・オンラインの岡田記者の「豊洲一年」レポートはこちら。
 
この記事と、シンポジウムでの中澤誠さん、築地女将さん会の報告も踏まえて、「豊洲はダメじゃないか!」かわら版が外から調査した、一般人でも見てわかる(知識があれば)豊洲市場黒歴史一年をまとめてみます。
 
土壌汚染はいまだに続いています。建物内の空気に影響は出ていないとされるが、9月14日のモニタリングではベンゼンが環境基準の120倍、シアン130倍、ヒ素も検出される、と、開場時からまったく改善していない。
また、こうした汚染物質を地上に押し出す要因となっている地下水位の上昇。もともと地下水位が高く、地盤のゆるい豊洲を、都は(計画段階からだいぶ後退して)地下水位AP(東京湾中等水位)+1.8mで維持すると約束して開場しました。しかし揚水ポンプをいまだに作動させ続けているが、晴天時でも+2.4~3mの箇所も。台風や大雨ではもっとひどいことになっています。
 
また、豊洲市場の売りは「閉鎖型」で完全な「コールドチェーンを実施する、ということ。この夏もマスコミには「冷房がある豊洲はいい」という記事が散見されました。
しかし、岡田記者の記事にあるように「コールドチェーンって言うな」と、卸の会長に言われるほど、閉鎖型は完全に破綻。トラックバースの不備で搬入口が開きっぱなし、ターレは屋内のみで使用するというそもそものルールは無茶で、外や駐車場を走らないと仕事にならない。

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青果にいたっては、駐車場が完全に荷下ろし・保管・作業場所に。
これは卸・仲卸棟に入れない一般の人でも、外から見ればすぐわかります。
ありがたいことに(?)その名もぐるり公園というのがあるので、卸の裏のトラックバースもぐるりと見て回れるのです。

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そんなぐるり公園、眺めだけはいいと思うのですが、いつ行っても閑散としています。6街区の一番汚染が激しいところの裏手にバーベキュー場などをオープンするというおそろしい公園ですから、人が行かないで閑散としている方がいいんですが。
 
しかも市場のまわりに緑地、というのが危ない。「緑に囲まれた環境のいい」市場、が、他にあるでしょうか。
緑というのは、生物の温床です。我々は開場前日に市場の周辺でGを発見しましたが、そのほかにも場内ではアリ、コオロギ、ハエ、ネズミなどの目撃が多数出ているそうです。最悪なのは猛毒のセアカゴケグモで、昨年12月に見つかっただけでなく、今年の夏には「少なくとも7匹いた」とのツイッター投稿もありました。
 
青果についても、ダンボールを野積みにするから、虫がついて入る、
とも言われています。
最近猛毒のヒアリのコロニーが青海で発見されたことがニュースになりました。豊洲市場も輸入品が多く入るだけではなく、距離的にも青海と近いので、心配されるところです。
 
最大の問題は、やはり死亡・重体事故、そしてそれが都によって十分に検証されていないことです。
死亡事故は二件。開場してまもなくターレから振り落とされた買出人の方が亡くなった事故と、エレベーターにターレで乗り込む際に扉にはさまれた仲卸の方の事故です。
エレベーター事故は死亡事故の前にも重体事故があり、対策がなされていなかった。また、扉が上下開閉型であること(左右に開閉するならターレにぶつかって乗員を直撃しない)、センサーの不確実さなども問題視されています。都は検証することなく、エレベーターに「ゆっくり走行して乗る」と貼紙で済ませています。

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また、これは建物全体が常に振動している(それで体調を崩して辞める人もいるほど)せいもありますが、エレベーターや自動ドア、シャッターがあちこちで故障。「常にどこかが壊れている」とのことです。
そのため使用中止や通行止めがあちこちにあり、少ないエレベーターの利用で混雑したり、待ちきれず急なスロープで上下移動をしてターレのバッテリーがあがったり、遠回りして仕事に支障をきたすことも。
 
仲卸棟の建物の振動は4Fの駐車場の車の走行が原因、として、都はついに今年7月には4F通路を閉鎖。客用の駐車場がまた減ってしまいました。
 
もともとアクセスが悪いとされている上、これでは買出人が離れていくのも当然で、仲卸の売り上げは激減。女将さんの話では「場所によっていいところと悪いところがある。入り口に近いところはまだいいけど、移動に時間のかかるところにお客が来ない」そうです。築地では5年に一回クジびきで仲卸の店舗の移動があったのですが、豊洲にはその予定はなし。
 

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入荷も、移転に関する都の想定では築地の1.5倍とかになる、という謎の試算がされていましたが、いまや取扱量は水産で昨年比7~8割。入荷が1000tを割る日が月に何日もあるという事態になっています。
「仲卸店舗が狭く、作業効率の悪い豊洲は、品物が少なくなってやっと回っている。皮肉にも豊洲に見合った入荷量になった」という意見も。
 
それでも駐車場不足は深刻なまま、場内には買出人用にタイムズの駐車場があり1h300円などで築地よりも大幅に高い。それでも入庫1時間待ちのこともあるという、早朝、時間が勝負の市場としては信じられない状況になっています。また、はたらく人の駐車場も徒歩10分かかる有明にまわされている人もいます。台風や大雨でこれはキツい。また、台風ではゆりかもめも運行中止でした。
 

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それでも今年3月までは、6街区「千客万来施設用地」を駐車場として開放していたため、100台規模の客用駐車場が確保できていました

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ところが、5街区(青果棟正面。そもそもこの一番いい立地が市場として使われていない)の千客万来施設立体駐車場(市場の客の駐車場事情は上記のとおりなのに、観光客の車を停めるところです。みんなどんな気持ちでこれを見ているのでしょう)の工事がはじまり、そこで行っていた土曜日の「豊洲マルシェ」なる「賑わい創出事業」を6街区で開催することになり、駐車場としての使用は中止。イベントはおもに土曜日だけなのに、平日も駐車はできず、このスペースを閉鎖。
 
しかも「賑わい創出」どころか、市場と関係ないキッチン・カーなどが散漫に並ぶような「食フェス」、10月5~6日に行われた1周年フェスタでも市場の売り物はほとんどなし、その結果、集客は惨敗続きです。

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芸能人の人が来たりすると、それ目当てで人は集まりますが、出番が終わるとさーっとひいていきます。写真はジャニーズのABC-Zが出た9月の海老フェス。通路の上からみんな双眼鏡で見ています。
エビだけにABC-Zですが、エビのつく芸能人といえば、去年の小池都知事との対談で爆弾発言連発の築地好き歌舞伎役者さんは、もう呼ばれないのでしょうか。ちなみに、このフェスのキッチン・カーも海老モノと、そうでないものが半々くらいでした。

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消費増税でイートインは屋外でもなんでも10%になりましたが、こんな地面は斜めで(もともと地盤がゆるいので波打っている)、ろくに椅子もない環境で食べているお客さんもかわいそうですね。
 
これまででヒットしたイベントは、旧車会や都バスまつりだそうで、結局駐車場だということが露呈されています。
それならいっそデコトラ大会(アートトラック・ショー)をやればいいのに。市場に全国から運んでくるデコトラたちが集結すれば、海外の観光客(豊洲にはほとんど来なくなった)も喜ぶと思いますが。

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あまりに豊洲市場をディスりすぎてしまい、顧客減少に拍車をかけるのは本意ではないので、一般客向けにも「一年でよくなったところ」を、最後にご紹介しておきたいと思います。
 
豊洲駅から豊洲市場までのあいだに、仮設も含め、いろいろなイベント施設ができています。最初は豊洲Pitと、360°シアターくらいでしたが、Team Laboも多くの人を集めていますし、まもなくJALホテルの入る大和ハウスのビルもオープン。360°シアターの「ウエストサイド物語」に来る人も多い。
そのため、バス路線が増えました。
豊洲市場からは築地経由新橋往きと、東陽町往きだけですが、市場前駅では門前仲町や森下往きが停まります。
 

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豊洲駅からこちらには飲食店(Team Laboにカフェがある)もコンビニすらなかったのですが、JALホテルのビルにナチュラル・ローソンが入ります。
このビルには飲食店も一軒入りますが、その名はなんと汐待茶寮です。市場に汐待茶屋(買出人の荷物保管・管理場所)をつくらないでおいて、この皮肉はなにごとか、とも思いますが、とりあえずこれは都とも市場とも関係ない施設。
これができることで、豊洲の飲食店の客を奪う、ということにはならないと思うので、「ウエストサイド」などのお客さんが市場まで足を伸ばしてくれるといいのですが、そうはいっても、豊洲市場は市場前駅からも延々歩くので。開演時間が迫る人にはムリですね。
 
しかし、仲卸が「入荷が減ってやっと仕事が回る」というのと同じく、観光客が減って、飲食店の行列が短くなりました。「よくなった」と言っていいのかどうかわかりませんが、「豊洲に食べに行ったけどあきらめた」はなくなったのではないでしょうか。
 
しかし、消費増税もあり、多くの店が値上げ
そもそも豊洲市場は飲食の店舗面積が広いのに座席は少ない、従業員を増やさないと回らない、といったお店にとってつらいことだらけ。
さらに岡田記者の記事にあるように、電気代が激増。あの、カレーの中栄さんは8月の電気代が145000円。築地では30000円で、都の移転に際しての説明も「集中冷房で効率がいいので」30000円程度、と言われていたのに。

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これは建物全体に言えることで、空調にムラがあるのと排気ガスが入り込むため、場所によって異常に暑くなるそうです。また、湿度が常に高いのも原因。
こうした厳しい状況なので、値上げは仕方ない・・・とはいえ、お客さんにとってはツライことですよね。
 
厳しいお店の常として、メニューの品数も減ってしまいました。これも客足を遠のかせてしまうことになるので、お店としては苦渋の決断だと思います。
「よくなった」こととしては、当初、ビールは缶ビールだったのですが、この夏からは瓶ビールが復活。おそらく瓶は周囲に店が増えて、ルート配送がはじまったからでしょう。禄明軒ではキリン一番絞り、やじ満では赤星が飲めますよ!
 
あとは・・・銀鱗文庫(管理棟2F、みずほ銀行の手前)が積極的に展覧会をやっているので、ぜひ立ち寄ってください。築地の絵でも見て・・・
 

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豊洲市場の問題を検証してください!
卸売市場条例は現行案ではなく、市場機能を守るきちんとしたものにしてください!
 
都庁に声を届けましょう
Send your Message to Tokyo Met-gov.
東京都的網站上発送信息
 
 
宛先はこちら。
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東京都の卸売市場条例改正がヤバすぎる。

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昨年、国が「改正」した「卸売市場法」では83あった条項が19になってしまっています。なんと四分の一以下!!
で、来年6月の施行に向けて、ばさばさと国が「削除」したところを、ノールール、空白にもしておけないので、そこは取引ルールは各市場ごとに卸売市場条例で規定、と、「自治体(今のところ市場の開設者。改正法では民間も開設できるようになるんだが)に丸投げ」となっています。
全国の自治体で条例改正のための議論がはじまっていて、三大ポイントとされる
卸の第三者販売
仲卸の直荷引き
商物一致(すべての品物の市場搬入)
原則禁止=改正法ですべて廃止
を、どうするか、などが課題となっています。ここで「いい条例」を作れば、市場の価値はまだ守られるというわけ。
 
さて、われらが東京都、は、さすがにスゴイ
 
まず、議論しない。
「条例改正準備会議」を四回、非公開で実施したものの、三回目までの内容を踏まえず、いきなり最終回の四回目(7月)に、都の市場局が条例案を出してくる。
そしてその内容(新旧対比表の形式)も、三大ポイントはすべて廃止=自由化、それ以外にも対比表には廃止廃止廃止廃止の文字が並ぶ、ゆるい校則(ならいいけど)みたいになっています。
 
 
そんなにボリュームないので(なにせ120条あるのを廃止廃止だから)、ぜひお読みいただけるといいのですが、めんどくさい方に向けて、前記事「豊洲移転から一年」のシンポジウムを踏まえ、このような緊急チラシを作りました。
現在さらに詳細な表ウラver.を作成中。そのために調べていたら、もっとスゴいよ!!
とりあえずこちらを拡散よろしくおねがいします!!

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ちなみにこの条例改正についてのパブコメなどはなし。売買参加者を含む市場関係者限定の意見募集がちょこっとあっただけ。
では、こちらから、今こそ都庁に声を届けましょう。
 
宛先はこちら。
 
参考:筆者の書いたのはこんな感じです。
 
都市場局および都知事
「卸売市場条例改正について」
来年6月の国の改正卸売市場法施行に向け、それに対応した卸売市場条例改正が、東京都はもちろん、各自治体で進められている状況を、消費者として関心をもって注視しています。
条例の役割は新・市場法で廃止となった多くの規制を、どのように透明性・公平性・市場の価値を保った運用をしていくか、その観点での取引ルールの制定が望まれます。しかし、7月の条例改正準備会議、これがそもそも非公開なので、配布資料を都のHPで見たところ、国の改正よりもさらに過激ともいえる自由化を推し進める、規制条文の廃止が多数並んでいます。法のしばりが減った中、これで市場取引ルールをいったいどうやって維持しようというのでしょう。
また、東京は大消費地であり、市場の建値をつくる役割をもっていますから、全国の条例改正に大きな影響を与える立場です。その全国には生鮮食品の産地があり、各地の市場がわたしたち都民を含めた全国の人々の食の安全・安心・安定した供給を守っています。今回の都の条例案は、東京の市場のみならず、産地に対しても悪影響を与えることが懸念されます。
そして最終的に価格や取引が不透明になり、品質の低下が起きたら、ツケをこうむるのはわたしたち消費者と、それに直接向き合う地域の小売事業者ではないでしょうか。
都は、今回の改正案を強行することなく、消費者を含めた幅広い意見募集を実施し、市場業者へのヒアリングもていねいに行い(京都府などはそれをやっています。条例改正会議も30回以上)、市場取引を守る条例の策定をするべきです。

 

 

おまけ。

各方面で話題になっているダイアモンド・オンライン岡田記者による「豊洲開場1年」の記事はこちら。豊洲の問題まるわかり!必読です。

https://diamond.jp/articles/-/216894

他の市場はどんなとこ?/道路拡幅に迫られる豊島市場

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他の市場はどんなとこ?シリーズ、今回は巣鴨にある豊島市場(青果)です。
 
東京都が築地を移転したとき、次は豊島と淀橋が危ない、という噂が出ました。噂というか、悪い予想ですね。
どちらも都心に近い好立地。駅からも近い。だからこそ、買い出しの人には便利だし、青果は都内各地に分散立地してる方がいい。
でも、そういう地域って、今、再開発でタワマンや商業施設が乱立してるじゃないですか。それは民間のことだから、公共の市場と関係ない、と思いますか?東京都が、神田の跡地をどうしたか、築地の跡地をどうしようとしているか。

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そして豊島市場、行ってみると、たしかにヤバい。
巣鴨駅から北口、お婆ちゃんの原宿こと地蔵通り商店街を左に見て、白山通りを7-8分歩くと、豊島市場の正門。
その脇がこれ。

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そして、市場の北側、道路を挟んだ分地(茶屋的な空間と、ゴミ処理、ターレの充電場所がある)のとこも、こんな感じ。
この空き地、道路の拡幅用地なわけです。
 
白山通り、この先から中山道国道17号ですが、実際、市場からもう少し北、都電の先では、そこから更に道幅は広がり、別の街のような雰囲気。
もちろん白山通り沿道は充分高いビルが建てられるので、すでにタワマンがいくつかありますが、再開発ディベロッパーにとってもっともほしいのは広い敷地。公共施設用地を安く手に入れられればベストです。
 

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さらに現在の再開発は、商店街のあるところを狙い打ちしています。
築地だって場外がありますし、お隣の月島もんじゃストリートのタワマン乱立も凄まじい。他にも、立石飲んべえの聖地、十条銀座、谷中夜店どおり。高円寺純情商店街ハッピーロード大山などは完全に商店街の真上を通す道路計画が、優先整備路線とされています。

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(大山南口。この脇道が拡幅計画があり、ここから奥に見えるアーケード・ハッピーロード大山につっこみ、商店街を壊して延伸する。計画地区内に巨大集合住宅と商業施設の計画もすでにあり)

 

巣鴨地蔵通りも都内でもっとも賑わう商店街の一つですが(最近はお婆ちゃんの原宿、だけでなく、かなり幅広い年代が訪れる)、今、白山通り入り口の9m!!拡幅と電線地中化(電線地中化だけで歩道は広くなるのに、なぜか道路拡幅もついてくる)で揉めているそうです。商店会ととげ抜き地蔵尊高岩寺)の関係もネックらしく、あの月間住職にまで取り上げられていました。

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(人気の定食屋・ときわ食堂。築地で仕入れていたことで有名。ほかにも魚河岸のマークを冠した飲食店や干物屋さんなどがある)
 
そんな豊島市場ですが、由来は16世紀までさかのぼり、江戸時代には「辻のやっちゃ場」として三大市場のひとつだったそうです。現在の形になったのは昭和12年とかなり歴史があります。

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都内の中央卸売市場ではもっとも狭い23334平方メートル、取り扱い360tの小さな規模ですが、買い出しは豊島区以外にも文京区や板橋区、北区からも立地がよく、上述した十条や大山の商店街に多い八百屋さんや人気のお惣菜屋さんを支え、それがご家庭だけでなく、地元の数ある飲食店をも支えているはずです。
 
豊島市場で見つけたもの。今、話題になっているのは日米FTAでトウモロコシ爆買いとかですが、TPP11も忘れてはいけません。発効直後からスーパーマーケットにやたら並んでいるニュージーランドのリンゴ・jazz apple。考えてみるとニュージーランドは季節が逆なので、夏にリンゴが入ってきても日本のリンゴ農家にはすぐにはダメージはないのでしょうか?

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最後に、みんな大好き市場食堂のレポート。
関連に一軒ラーメン屋さんと「朝めし前」なるお店がありましたが、ネットなどで「市場メシ」として話題なのは、白山通りを渡った「場外」にあたるナニコレ食堂。市場の営業時間に合わせた営業をしていて、店内には青果関連のポスターも多数。

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新しいお店で若い女性がやっていましたが、ちょっとスナック風の風情のある謎の店です。常連のおやっさんがブツブツ言いながらお運びとかのお手伝いをしてるのもスナック的。
そしてメニューがやたら多い。緊急チョコ100円とは?最高値メニュー、ザ・カルシウム1000円とは?

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あまりのことにオーダーしてみたのが、このカレー&パン!パンとは細切りの食パン、とは、かなり想像の斜め上ですね。市場メシは昼飲みがつきもの。梅酒をカウンターの上で漬けているので、梅酒ロックを注文してみたら、某メーカーのカップが出てきました。冷蔵するためにこれに移しているのか、まだ漬かってないからそれまでは某メーカーなのか…
まさにナニコレでありました。
 
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東京都の卸売市場条例改定案がかなりヤバい中身です!!
7月の会議に基本方針として都が出してきているのがこちら。
http://www.shijou.metro.tokyo.jp/gyosei/pdf/pdf/jourei/4/shiryou.pdf
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引き続きこちらもよろしくお願いします。

都庁に声を届けましょう
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東京都的網站上発送信息
http://tsukiji-a-kawara.hateblo.jp/entry/2019/05/08/010736

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カジノ・シール投票&シンポジウムのおしらせ

ひさびさ!

「築地をカジノに?賛成・反対シール投票」を行います。

2019.09.07(土)11:30~1時間程度(雨天中止)

築地四丁目交差点(本願寺側)

 

 横浜カジノが騒ぎになっているときにやれればタイムリーだったのですが、いやいや、横浜もこれから市長リコールか、と、いう大切な局面です。

しかし、横浜の敷地は狭いのではないか?大阪からサンズも撤退したし(IR条例は国内3ヶ所までの設置)、本命はやはり東京?と、いう声もあります。「えー?カジノは横浜でしょ」と言われるのも承知のうえで、今、聞いてみたいと思います。

 

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ようやく、かわら版の豊洲面をマイナーチェンジしました。

 

そんな豊洲市場の問題だらけの現状を報告し、東京都卸売市場条例改正(これも問題だらけ!!)を考えるシンポジウム、中澤誠さん、女将さん会、宇都宮健児さんが集結です。

 

2019.09.16(月・祝) 13:30(開場13:00~)

「築地閉場・豊洲会場から1年」

上智大学四谷キャンパス・ソフィアタワー 6-205教室

資料代1000円

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