築地でええじゃないか! かわら版

築地市場が豊洲に移転して5年。卸売市場が支える消費者と商店街を守るため、東京都とゼネコンの再開発事業の動向をウォッチ。

築地市場は絶賛営業中! &10.10豊洲ツアーレポート(前)

今回は10.10豊洲開場前夜に敢行した
「築地でええじゃないか!かわら版presents 豊洲はダメじゃないか!ツアー第二弾:豊洲に魚はほんとに来るの?監視団」について報告します。
が、その前に!
 
築地市場は18日も11:00~12:30営業します!!
Tsukiji Wholesale Market will open 11:00~12:30 at 18th Oct.
以下に案内チラシを制作しました。
本日このチラシをもらって本サイトをごらんいただいている方には、訂正です(下線部)。
1.本文中:豊洲での「天井落下」は情報確認が不充分でした。トラックバース内の荷下ろし場で、天井に穴が開いたそうです。天井が低いため、フォークリフトが突き破ったのでは、と言われています。ちなみにアンダーパスは地下ではなく1階にあたります。
2.注意事項に「営業日は休市日(原則水曜・日祝)をのぞく11:00~12:30」を追加しました。変更の可能性もありますので、お買い物にお越しの際は、右リンク水谷さんのツイッターなどで最新情報を確認してください。休市日カレンダーはこちら。

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さて、そんな穴開き豊洲新市場。穴の開いた部分は建物内なので、一般は見ることはできませんが、10.13からスタートした一般見学や屋外からでも、豊洲市場の欠陥が一目瞭然。
 
2018.10.10豊洲開場前夜「築地でええじゃないか!かわら版presents 豊洲はダメじゃないか!ツアー第二弾:豊洲に魚はほんとに来るの?監視団」も当然、屋外をまわっただけですが、2時間弱見てまわるだけで、こんなにあるの?というくらい、豊洲の欠点と嘘が見つかり続けました。初日の10.11から起きた問題も、これでばっちり!
ツアーに参加していただいたみなさんも、初めての豊洲はわけわからない場所だったでしょう。ぜひおさらいしてください。
 

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建物や道路の立体交差があり、すごく地図が起こしにくいのですが、略図にしてみました。これが豊洲新市場全景。
各章ごとに拡大図を載せますので、まずはざっくり見てください。
 
ゆりかもめ市場前駅からスタートするエンジ色の線がツアーコース。赤い丸囲み数字から→方向が、ビュースポットです。
赤で塗った部分は交通・動線関係。青は水回り。茶色が地盤です。
赤文字は外から見られる問題ポイント。紫文字は内部(見学コースからも見えない場所)ですが、外から見える部分と関連があることがわかります。
 
ここで見ていただきたいのは青果(5街区)、卸(7街区)、仲卸(6街区)の建物がばらばらで、間が大きな道路で分断されていることです。特に青果-仲卸間(買出し人が利用する)は徒歩だと往復に最大48分かかります。2Fの歩行者デッキを通るか、一度下の道路に出て、大通りを二回渡らなくてはいけません。
築地市場はもちろん、青果と鮮魚のある大田市場(30年前に開場)だって、こんなことはありません。青果市場でも卸と仲卸が離れていることはありえないのです。
 
もう一点。豊洲は広い」「築地の1.7倍」とよく言われますが、敷地面積には「ぐるり公園」も例の「千客万来施設」も含まれます。青果はたしかに広くなりましたが、仲卸売り場面積は築地より狭いのです。そして、築地-豊洲は鮮魚が圧倒的なボリュームを占めています。
 
では、ツアーコースに準じて解説していきます。
今回は前編:青果棟周辺。次回は卸・仲卸です。
 
まずはゆりかもめ市場前駅。ゆりかもめの増便がいわれていましたが、結局なし。平日は5:18(新橋方面)、5:23(豊洲方面)が初便です。1月からセリの見学もスタート、セリは朝5時からです有楽町線豊洲からは徒歩20分。あいだにはコンビニ・飲食店は一切ありません。まぁ、観光客は行かなきゃいいだけですが、買出しの人は困っています。
 

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駅からは市場に直結するデッキが続いています。この日は関係者しか通れないので、青果棟の前に階段で下ります。
この階段やホームからもすでに見えるのですが、ビューポイント①、青果スロープ。急勾配で直角に下るため、トラックがものすごくゆっくり走っています。全体図左上(仲卸棟スロープ)に記載した「魔の合流」(通称森山スロープ:あまりに危険な走行試験の動画が出回った)よりはマシですが、カーブは難所です。見てみると豊洲新市場はすべてのスロープに直角カーブかヘアピンがあります。事故が好きな人が作ったのでしょうか。
青果のこのスロープ、出口が急カーブになっているのは、道路側に「千客万来施設」予定地があるためです。2023年にオープンと計画変更され、それまではイベント会場とするようですが、はっきり言えば邪魔ですね。一般客の車来場まで解禁されたら、とんでもないことになります。
 
報道でも話題になった渋滞問題ですが、これは近隣道路ならどこでも確認できます。
しかし、築地の同時間帯に比べて、この日、トラック台数はとても少なかった。推測ですが、開場までに日数があるので、早めに冷凍ものを入荷したんだと思います(青果は前日入荷がかなり多い)。だから、冷凍解凍の魚を売るスーパーの店頭から魚が消えるのはしばらく避けられる。高級な活魚や朝穫りが入らない(セリに間に合わなかった便も出た)から、数寄屋橋次郎などが休業するんですね。最初に入れた在庫が切れてからが勝負ですが、一気にパニックが来ないので都民は気づかないでしょう。
したがって「初日なので混乱した」のではなく「通常より台数が少ないのに捌けなかった」ということです。
 
環状2号から青果棟をまわると、ビューポイント②汚水噴出地点。ブルーシートや青空が書かれたシートなどで覆われた揚水ポンプがあちこちでうなりをあげています。
飲食店は各街区にあり、青果はスロープ脇の半屋外に数軒が並ぶのですが、開場前なのに、店内で汚水が逆流した場所がここです。
 

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                               (参考:写真は大田市場)
東雲運河にぶつかるとぐるり公園です。ビューポイント③トラックバース。森山さんのブログでおなじみ「やっちまったな!」「トレーラー、横開きなんですけど!」のトラックバース。トラックを縦つけにして、シャッターにリア扉をつなげて荷を運び込む。これが「閉鎖型」「コールドチェーン」といわれるものです。ただ、市場に来るトラックの多くは側面のウイングを開けて荷をおろします。そうしないと間に合いません。
この日見た青果のトラックバースでは早くも横づけしてウイングを開けている車が。
バースの構造通りに運用すると、車間も狭く、大型車ではドアすら開かないケースもありえます。予定台数のトラックが同時に到着した場合、この横づけ運用もできなくなります。
 
ビューポイント④ぐるり公園のトイレです。ぐるり公園は市場の敷地で、汚水枡も兼用だそうです。ここのトイレが数週間前からずっと閉鎖されています。ネットには男子トイレの大変な画像があがっています。女子トイレは確認できませんでしたが、外からでもかなり臭かった。
 
すでにここまででおなかいっぱいくらいの豊洲新市場の問題点。あんまり豊洲のものでおなかいっぱいになりたくないのですが・・・
次回はいよいよ鮮魚部門。お楽しみに。
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